2018-06-15、志田は「一帯一路構想(GREEN RAIL BELT)」を提唱しました。
これは、一帯(横浜線沿線地域)・一路(横浜線)を線と面の有機的ネットワークによって都市の豊穣化及び地域経済活性化を図る構想です。また、一帯と一路において統合的なスキームを取り入れることで、環境負荷の低減やエネルギー効率の向上を推進します。
また、脱炭素における再生可能エネルギー・スマートグリッド構築の可能性を模索します。
「一帯」は横浜線沿線地域を対象としています。
横浜線の5つの駅(橋本、長津田、中山、新横浜、東神奈川)を中心とした約1km四方のエリアを対象地域と考えます。当該エリアでは、駅周辺に高密度な住宅や商業施設が集積され、駅から離れた場所では低密度な住宅や公園が配置されています。この都市構造での郊外型まちづくりかつ多様なライフスタイルやニーズに対応した都市開発におけるソーシャル的アプローチと致します。
「一路」は横浜線を対象としています。
JR横浜線は、橋本駅から東神奈川駅までの約50kmを走る電化された鉄道路線です。この路線は、リニア中央新幹線や田園都市線、横浜市営地下鉄グリーンラインなどと接続し、首都圏の主要な都市や空港にアクセスできます。
橋本駅(相模原市緑区)はリニア中央新幹線の停車駅であり、今現在新駅の工事が開始されています。また、多摩ニュータウンにも接続されています。
長津田駅(横浜市緑区)は田園都市線の停車駅でもあり再開が進むエリアです。横浜市においては、リニア停車駅である橋本駅に最も近いエリアといえます。
中山駅(横浜市緑区)は横浜市営地下鉄グリーンラインに接続され、港北ニュータウンを経由して日吉駅に接続されるエリアです。
新横浜駅(横浜市港北区)は新幹線と地下鉄などの停車駅であり、横浜業務核都市でもあります。
東神奈川駅(横浜市神奈川区)は京急線仲木戸駅に接続される駅です。
リニアの開通と設置駅の周辺開発、関連事業などにより壮大な経済圏が誕生することが予想されています。
一方で、神奈川県内のリニア停車駅である橋本は、横浜市域まで15km程度の距離があります。
今後のリニア関連事業における経済的受益性から横浜市が取り残されないためにも「一帯一路(GREEN RAIL BELT)」は重要であると考えます。
リニア開通により見込まれる都市の変化
関西方面から東京へのアクセスが容易になる
リニアの停車する地方都市や周辺地域の人口増加が見込まれる
リニアの停車する地方都市や周辺地域の企業活性化が見込まれる
いわゆる「ワーケーション」が増加し、仕事スタイルの多様化に対応できる
旅客輸送コストの低減や物流コストの低減が期待できる
東京都地方都市の時間的距離が縮まる
国家によるリニア開通に関する構想では、首都に一極集中していた汎ゆるリソース(ヒト、モノ、カネ、情報等)が西日本に向かって大きな経済圏として確立、流れることが予想されます。逆にリニア設置エリアを起点に都市間の流動が発生すると言われております。
リニア開通に関する構想における大きな経済圏形成による受益性を私たちの住む横浜市も受けることが重要であり、如何に「メリット最大化」を図るのかについて考えていきたいです。
まずはスモールスタートして、横浜市営地下鉄グリーンラインの開業によって地域間の流動が発生していると思われる中山駅(横浜市緑区)において、ソーシャル活動からはじめるまちづくりを遂行します。
また、2007年に発表した「SIDE BEACH CITY.構想 -ニュータウンエディション2007-」という論文では、多摩ニュータウンと港北ニュータウンの再生ないしはソーシャル活動に関する提案もしており、一帯一路構想と関連づけています。
尚、こちらの構想に関してはGitHub上のRe-al-city-Agent-2050にも公開しております。